粗大ごみを自分で処分する5つの方法|安く捨てるコツと失敗しない注意点

株式会社パワーセラー代表 臺真樹

著者プロフィール
私、株式会社パワーセラー代表取締役の臺 真樹(うてな しんじ)が本記事を執筆・監修しています。2005年の創業以来20年以上、自ら現場に立ち、累計で数十万件規模の不用品回収・買取・遺品整理に携わってきました。本記事は、自治体への自己搬入に実際に何度も足を運んだ経験や、お客様の処分のお手伝いをしてきた現場経験をもとにまとめています。詳しいプロフィールはこちら

お引っ越しなど、家具などの粗大ごみが不要になるとき、一体どう処分したらよいのでしょうか?「できるだけ費用をかけずに、自分で処分したい」という方は多いはずです。本記事では、粗大ごみを自分で処分する方法と、自分でやるとつまずく注意ポイントを、現場での経験をもとにお伝えします。

【結論】粗大ごみを処分する方法は主に5つ

先に結論です。粗大ごみを処分する方法は、大きく次の5つに分けられます。お住まいの市町村が対応していれば「戸別収集」、とにかく安く済ませたいなら「自分で搬入」または「解体して一般ごみ」、新しくまだ使える物なら「譲渡・売却」、運び出せない・量が多い・急ぐなら「回収業者に依頼」が考えられます。

  1. 自治体の戸別収集に出す
  2. 自治体の処理施設へ自己搬入する
  3. 解体して燃えるごみ・燃えないごみで出す
  4. 人に譲る・売る(ジモティー・フリマ・リサイクルショップ)
  5. 不用品回収業者に依頼する

なお、エアコン・テレビ・冷蔵庫・冷凍庫・洗濯機・衣類乾燥機は、家電リサイクル法の対象で、自治体の収集や清掃センターへの自己搬入はできません。処分方法は、記事の後半でくわしく解説します。

そもそも「粗大ごみ」とは?

粗大ごみのサイズの定義は自治体によって異なり、一般的には1辺が30㎝~50㎝を超えるものに設定されている事が多いです。必ずお住まいの自治体の粗大ごみの定義を確認してください。電子レンジのような大きな物ですら、粗大ゴミでなく燃えないゴミで出せる自治体もあります。

自分で粗大ごみを処分する方法と業者依頼

①自治体の戸別収集に出す(最もオーソドックス)

事前に申し込み、コンビニ等で粗大ごみ処理券(シール)を購入し、指定日に自宅前などへ出す方法です。費用は数百円〜1,000円程度と安く、予約が取れれば確実にその日に処分が完了します。一方で、申し込みから収集まで日数がかかり、引っ越しシーズンは予約が取りにくくなります。

ただし、自宅前での戸別収集や、通常のごみ集積所での収集に対応していない自治体もあり、指定の処理施設やクリーンセンターなどへ自分で持ち込む必要がある場合もあります。必ず、お住まいの自治体のルールを確認してください。

②自治体の処理施設へ自己搬入する(最も安い)

自分で車に積んで、自治体のクリーンセンターや清掃工場と呼ばれる処理施設へ運び込む方法です。運搬を自分で行う分、戸別収集より費用が安くなることが多く、点数制限がない自治体も多いため、量がある場合に向いています。ただし、運び込むトラックやハッチバック式の乗用車が必要です。自治体ごとに、受付時間や予約のルールや、受け入れ条件が細かく決まっていますので要注意です。

③解体して燃えるごみ・燃えないごみで出す(うまくいけば無料)

木製の家具やカラーボックスなどを、規定のサイズ以下に分解できれば、可燃ごみ・不燃ごみとして無料(または安価)で、通常の収集日に出せる自治体があります。粗大ごみの申し込みや処理券が不要になるため、手間と費用の両方を抑えられるのが魅力です。

ただし注意点が2つあります。1つは、新宿区のように「もともと粗大ごみに該当するものは分解しても粗大ごみ扱い」とする自治体もあること。もう1つは、解体作業の手間です。バールやノコギリなどの工具を使うため、安全に分解できる範囲にとどめましょう。

④人に譲る・売る(譲渡・売却)

まだ使える状態の良い家具・家電なら、捨てずに手放す方法があります。無料で譲るならジモティーなどで近所の引き取り手を探せます。お金にしたいなら、メルカリやヤフオクなどのフリマアプリ・オークションで売る、あるいはリサイクルショップの出張買取に出す方法があります。フリマアプリは幅広く買い手を探せますが、売れるまで処分できず、梱包・発送の手間がかかります。リサイクルショップの出張買取なら、その場で査定・搬出までまかせられるので手間がかかりません。「捨てる」前に「売れないか・譲れないか」を一度考えるのがおすすめです。

⑤不用品回収業者に依頼する(運び出しから任せられる)

多少お金をかけても、搬出から処分まで任せられる民間の回収業者も選択肢の一つです。現場の経験上、次のようなケースが最も依頼があるお客様のタイプです。

  • 重くて運び出せない大型品……2階のマットレスやタンス、大型冷蔵庫、ソファなど。とくに階段の上げ下ろしは危険を伴う
  • 室内で分解しないと出せない物……組み立て式家具などを部屋で組んだ結果、ドアや廊下を通らないケース
  • 自治体で引き取れない品目……ピアノ、金庫、タイヤ、原付バイクなど(自治体により異なる)
  • 量が多い・急いでいる……引っ越しや片付けで一度に家具も家電もまとめて処分したいとき
  • 買取品が含まれる……処分がほとんどだが、一部、新しい冷蔵庫など買取ができる物が含まれる

自治体収集は「玄関先まで自分で出す」のが基本で、室内からの運び出しは原則してもらえません。費用の目安は単品で8,000円程度から、軽トラック積み放題で25,000円前後です。ただし「無料回収」をうたう無許可業者には注意が必要です。一般家庭の不用品回収には「一般廃棄物収集運搬業」などの許可が必要で、料金を明示し許可を持つ業者を選びましょう。

業者ごとの料金相場や選び方は市区町村別の不用品回収業者一覧でまとめています。

処分方法費用の目安手間スピードおすすめ
①戸別収集数百〜1,000円普通△収集日待ち★★★★☆
②自己搬入最安(運搬費のみ)○予約次第★★★★☆
③解体して一般ごみ無料〜数百円◎通常収集日★★★☆☆
④譲渡・売却無料〜現金化普通〜大△相手・売れ次第★★★★☆
⑤不用品回収業者8,000円〜小(運び出しも依頼可)◎最短即日も可★★★★☆

※費用・手間は一般的な目安です。自治体やお住まいの環境、業者により異なります。

【経験談】自分で処分するときにつまずきやすい注意点

ここからは、私自身が自己搬入で何度も経験したり、お客様から伺ったりした「実際につまずきやすいポイント」をお伝えします。事前に知っておくと、二度手間や無駄足を防げます。

受付時間が短い・土日は休みのことが多い

処理施設の受付は平日中心で、日曜は休みのところがほとんどです。まれに土曜に受け付ける施設もありますが、午前中だけというケースが多くあります。「所沢市の清掃工場が土曜の午前にやっているから」と油断し、朝から部屋の片付けや車への積み込みに手間取った結果、受付時間に間に合わなかった——これは実際に私がした失敗です。搬入する日は、片付け・積み込みの時間を多めに見て、午前の早い時間を狙うのが安全です。

自己搬入も「事前予約」が必要なことが多い

自分で持ち込むだけだから予約は不要だろう、と考えて施設に行ったら、「事前予約がないと受け入れできない」と断られた——これもありがちです。多くの自治体では、自己搬入でも電話やネットでの事前予約が必要です。当日いきなり行っても受け付けてもらえないことがあるので、必ず事前に予約と受け入れ条件を確認しましょう。

身分証の提示を求められる(住所変更に注意)

自己搬入では、ほとんどの自治体で、その自治体の住民であることを確認するため、搬入時に身分証(運転免許証など)の提示を求められることがあります。注意したいのが引っ越し直後です。新しい自治体に転居したのに免許証の住所変更をしていなかったため、住民と確認できず搬入を断られた、という失敗があります。引っ越し後に粗大ごみを自己搬入する予定がある方は、先に住所変更を済ませておきましょう。

リサイクル家電を「粗大ごみ」と思い込み、施設で断られる

引っ越し前の方に、特に多い失敗がこれです。「処理施設にまとめて持ち込めば一度で片付く」と思い込み、冷蔵庫や洗濯機まで車に積んで運んだのに、受付で「ここでは受け取れません」と断られてしまう——というケースを、現場で何度も見聞きしてきました。エアコン・テレビ・冷蔵庫/冷凍庫・洗濯機/衣類乾燥機の家電4品目は家電リサイクル法の対象で、自治体の戸別収集にも処理施設にも出せず、処分ルートがまったく別になります。退去日が迫った引っ越し当日にこれに気づくと予定が大きく狂います。私の住む国分寺市のとあるアパートのゴミ置き場にも、小さな冷蔵庫が不法投棄されており1年以上、貼り紙が貼られたままでした。

家電4品目(エアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機)の処分

家電4品目は、自治体の戸別収集に出せないだけでなく、自治体の処理施設への自己搬入先でも受け入れてもらえません。家電リサイクル法に基づく専用の「指定引取場所」へ持ち込む必要があります。

処分方法は、①買い替え・購入店に引き取りを依頼、②家電リサイクル料金を払って指定引取場所へ自分で持ち込む、③許可業者・不用品回収業者に依頼、の3通りです。

リサイクル料金は品目・メーカー・サイズによって異なります。目安として、エアコンは主要メーカー(パナソニック・ダイキン・東芝・コロナ等)で550円、一部メーカーは1,034円、指定法人扱い(アイリス・ニトリ等)は2,000円前後。冷蔵庫は170L以下3,740円・171L以上4,730円、洗濯機は2,530円前後、液晶テレビは15V型以下1,870円・16V型以上2,970円が目安です。正確な料金とお近くの持ち込み先は、家電リサイクル券センター(RKC)の料金表、および指定引取場所の検索ページでご確認ください(場所・料金は変更されることがあります)。

なお、自治体や処理施設で出せない品目(家電4品目のほか、ピアノ・原付バイク・金庫・タイヤ・消火器など、自治体により異なります)を含めてまとめて処分したい場合は、前述の⑤不用品回収業者に依頼する方法が、搬出も含めて一度に片付くため現実的です。

粗大ごみを自分で処分する|よくある質問

粗大ごみを自分で処分すると費用はいくらかかりますか?
自治体の戸別収集なら1点あたり数百円〜1,000円程度が目安です。処理施設への自己搬入はさらに安く、運搬の手間をかける分、最も費用を抑えられます。解体して燃えるごみ・燃えないごみで出せる場合は、無料〜数百円で済むこともあります。いずれも自治体やサイズ・品目によって異なるため、お住まいの自治体の料金表をご確認ください。
自己搬入は予約なしでも持ち込めますか?
多くの自治体では、自己搬入であっても電話やインターネットでの事前予約が必要です。予約なしで施設に行くと受け入れを断られることがあります。当日いきなり持ち込まず、必ず事前に予約と受け入れ条件(受付時間・搬入できる品目・身分証の要否など)を確認してください。
土日や祝日でも粗大ごみを持ち込めますか?
処理施設の受付は平日が中心で、日曜・祝日は休みのところがほとんどです。土曜は受け付ける施設もありますが、午前中のみというケースが多く見られます。土日に処分したい場合は、対応している施設か、対応している不用品回収業者を利用する方法があります。
解体すれば粗大ごみも燃えるごみで出せますか?
規定のサイズ以下に分解できれば、可燃ごみ・不燃ごみとして出せる自治体があります。ただし「もともと粗大ごみに該当するものは、分解しても粗大ごみ扱い」とする自治体もあります。また分解作業はけがのリスクがあるため、軍手や保護メガネを着用し、安全な範囲で行ってください。分解前に必ず自治体のルールをご確認ください。
エアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機は粗大ごみで出せますか?
出せません。この家電4品目は家電リサイクル法の対象で、自治体の戸別収集にも処理施設への自己搬入にも出せません。買い替え時に購入店へ引き取りを依頼するか、家電リサイクル料金を支払って指定引取場所へ持ち込むか、許可業者・不用品回収業者に依頼する必要があります。
2階にある大型家具や、自治体で出せない物はどう処分すればよいですか?
2階のマッサージチェア・婚礼家具・電子ピアノ・ダブルベッドや、ドラム式洗濯機・大型冷蔵庫・3人掛けソファなど、自分で運び出せない大型品は、搬出から任せられる不用品回収業者の利用が現実的です。室内で組み立てたIKEA家具のように分解しないと出せない物も同様です。またピアノ・原付バイク・金庫・タイヤ・消火器など自治体で引き取れない品目(自治体により異なります)も、対応できる業者に依頼することになります。
引っ越しで大量の粗大ごみが出ます。自分で処分と業者依頼、どちらがよいですか?
1〜2点で自分で運び出せるなら、自治体の戸別収集や自己搬入が安く済みます。一方、大型で運べない・点数が多い・処分を急いでいる・家電4品目が混在しているといった場合は、搬出から処分までまとめて任せられる不用品回収業者が現実的です。状態の良い家具・家電があれば、買取で処分費用を抑えられる場合もあります。

市区町村別の粗大ごみ処分方法ガイド

粗大ごみの出し方・料金・自己搬入の可否・申込方法は、自治体ごとに大きく異なります。お住まいの市区町村ごとの詳しい処分方法を、以下のガイドでまとめています。

東京都

埼玉県

まとめ

粗大ごみを処分する方法は、自治体の戸別収集・自己搬入・解体して一般ごみ・譲渡や売却・不用品回収業者への依頼の5つが基本です。なかでも自己搬入は最も安く済みますが、受付時間・事前予約・分別・身分証の確認など、つまずきやすいポイントがいくつもあります。とくに家電4品目は粗大ごみとして出せず、処分ルートがまったく別になる点には注意が必要です。本記事の注意点を踏まえて、無駄足や二度手間を避けてください。大型で運び出せない・室内で分解が必要・自治体で出せない品目がある・量が多い・急ぐといった場合は、搬出から任せられる不用品回収業者の利用もあわせて検討しましょう。

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