廃品回収業者とのトラブル事例 不法投棄編

地域の役所に粗大ごみや家電回収の手続きをすると、リサイクルに回せるものは回し、処分すべきものは適正に処分してくれます。
でも、作業者が家の中まで入れないというのが難点で、依頼者自身が玄関先などに品物を運ぶ必要があります。
高齢でとてもそんな重労働ができない人にとって、中まで入って運び出してくれる廃品回収業者の引き取り処分は助かります。
でも、巷に多数存在する廃品回収業者の多くが資格を取得していない無認可であると言われており、中には金儲けだけを目的に活動している業者もいてトラブルは後を絶ちません。
本来、回収した廃品は再使用できる物はリユースし、できない物は全て手作業で資源ごとに分別してから中間処理施設で再資源化されます。
リサイクルできないものは最終処分場で廃棄処分されるなど重要なステップがありますが、それには費用がかかります。
廃品回収業者は不用品の回収を行うとき、その費用を上乗せした金額を依頼者からもらっているはずなのですが、信じられないことにその費用さえも惜しんで、山林や畑に不法投棄する業者もあります。
こんなトラブル事例があります。
「不用品回収しますと訪問され、パソコンディスプレイと自転車を渡して処分代金1500円を払った。後日、回収品が道路脇に捨て去られていた」。
回収費用を支払ってまで回収してもらったのに、それが不法投棄されているのを近所で発見した依頼者の気持ちはどうだったでしょう。
ご自分の甘さを痛感するだけならいいのですが、不法投棄された不用品から所有者名が判明すると、依頼者が不法投棄の張本人として調べられることも……。
やはり、信頼に値する認定業者や評判の高い業者に頼むことが一番と言えるでしょう。

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