廃品回収業者とのトラブル事例 無許可業者編
近年、廃品回収業者とのトラブルが頻発しています。
国民生活センターのデータによると、「無料回収」をうたう違法業者とのトラブルが、2000年には92件報告されていましたが、2010年にはなんと1354件にまで達しています。
その一番の原因となっているのが、無許可の廃品回収業者の横行です。
一説によると、自治体でもその数が正確につかめないほどとか。
不用品を回収するのに許可が必要?と思われる人もいるかもしれませんが、一般家庭から出るゴミ(一般廃棄物)を収集・運搬・処分するには「一般廃棄物処理業の許可」が必要なのです。
その他の「産業廃棄物の許可」「古物営業の許可」「貨物運送事業の許可」では、一般廃棄物を収集・運搬・処分することができません。
「一般廃棄物処理業」の認可を得るには非常にハードルが高く、ゴミ処理業界の国家資格のようなものと考えてください。
では、なぜ認可制になっているのでしょうか。
環境省のホームページによるとその理由は、「無許可の廃品回収業者に引き渡すと、法を守った適正な処理が確認できないから」とのこと。
すなわち、回収された不用品が不法投棄されたり、環境対策を行わずに廃家電を破壊するとフロンガスや鉛などの有害物質が環境中に放出されたり、あるいは野積みなど不適正な管理により火災などが発生する危険性があるというのです。
もちろん、そうした無認可で違法な廃品回収を行うという安直な姿勢や資質にも問題があります。
それが「無料回収」をアピールしながら、実態は高額な処理料金を請求されるなどのトラブル事例に結びついていくのです。
違法業者に不用品(資源)を渡さないことが、リサイクルやリユースをきちんと進めていくことにもなります。
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